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ナラティブ・ホスピタル 第5章より2020年4月10日

こんにちは。富家病院栄養科 矢野です。

 

「ナラティブ・ホスピタル 第5章」より、一部抜粋いたします。

 

あるとき、加藤氏は、他の病院から富家病院のメデカルホームに移ってきた脳梗塞の患者を担当することになりました。本人の状態はもうかなり悪く、静かに死なせてほしい、というのが一番の望み。従来の仕事の仕方であれば、それが本人の希望だからという理由で、そのまま見送ることが最適解と考えていたかもしれません。

しかし、加藤氏は人として見送ってあげたいと思いました。病気で寝たきりになる前は、コーヒーショップでコーヒーを飲みながら、人を眺めているのが好きだった、ということを知り、綿にコーヒーを浸し寝たきりのその患者の口を湿らせてあげました。その瞬間に見せたその患者の笑顔は、今でも忘れられないといいます。ナラテイブを通したアプローチからくる発想があったからこそ、加藤氏は得がたい感動を経験することができたのです。・・・

 

何かしてあげたい、何もせずに終わらせてはいけない、医療的ケアとしてすべきことがなくても、その人自身を把握し、その人に寄り添い、その人が喜ぶことをしてあげたいという発想は、より自然で人間らしいと思います。

読み終えますと、どこかふんわりとした優しい気持ちになれます。

貴方も、読んでみませんか(*^_^*)

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