こんにちは。メディカルホーム苗間の介護士 向後 修です。
前々からNさんの部屋にはステレオがあり「何、聴いているだろう?」
と思い伺うと「ちょっと、まって」と何やらゴソゴソ。
「これこれ」とジャケットをみせてくれました。
なんと、ジャンルは「タンゴ」‼
いつ頃からタンゴが好きなんですか?
「20代の頃かな。当時は、タンゴ喫茶やジャズ喫茶が多く、
タンゴやジャズ好きが集まって音楽を聴いてねぇ。」
タンゴの魅力は何ですか?「タンゴって言ってもタンゴ・オーケストラはなんだよ、
情熱と哀愁が織り成す音楽でね。それで迫力あってさぁメロディーとリズムが、いいだよねぇ。」
「あとね、シャンソンが大好きでね。若い頃は、ジャズ喫茶に行ったなぁ。
当時のジャズ喫茶は、今とはまた違った雰囲気があってねぇ薄暗い照明の中、
舞台に上がったシンガーがマイクを手に情熱的にシャンソンを歌い上げる姿に、
私は心を打たれたものです。今でもシャンソンを聴くと、あの日々が蘇ってくるね」。
アナログレコードの温かみのある音質と音色、喫茶店の灯りの下で響く生の演奏。
懐かしくも新鮮な感動を、いつまでも心に抱き続けていられることでしょう。
本日は、貴重なお話をありがとうございました。
Nさんの話を伺い、タンゴとシャンソンが単なる音楽ではなく、
人生そのものであることを改めて感じました。