こんにちは
臨床心理室の野村です。
本日は、
富家病院に転院されたある患者様と
奥様の温かいお話を紹介したいと思います。
昨年、当院に転院してこられたA様は
新しい環境に慣れず、最初の約1ヶ月間はリハビリを嫌がっておられました。
そんなA様のご様子を目の当たりにした奥様はショックを受け
「リハビリやらないならお見舞い来ないよ!」と一言。
A様も負けじと「別にいいよ。」と言い返し
軽い喧嘩になってしまいました。
その夜、A様は自分でベッドから降りて床に座り込んでおられました。
理由を尋ねると
「帰ろうとした」「妻に電話をしたかった」と。
翌日、奥様とお会いすると
「昨日はつい感情的になっちゃって…反省しました」と、おっしゃられて。
ご病気になる前、囲碁やオセロが好きだったというA様のために
オセロセットを持って病室へ行かれました。
奥様が「図書室でオセロする?」とお誘いすると
A様は「行かない」と拒否されました。
私が「奥様がやりたいんですよ」と言うと、照れ笑いしながら
「そんなこと言って、しょうがないな」と了承してくださいました。
図書室のテーブルで向かい合い、オセロの準備をする奥様…
手でリズムを取りながら楽しげな様子で待っているA様…
オセロのルールを忘れてしまったA様…
ひとつひとつ優しく教える奥様…
そんなお二人の姿は温かく優しさで包まれていました。
オセロの勝敗は、見事A様の勝ちとなり
「この人には勝てたことないのよ」と奥様は本気で悔しがっておられました。
奥様の支えもあり入院生活にも慣れ、今では他の患者様と囲碁をして楽しんでおられます。
夫婦の愛と絆は無敵ですね!