こんにちは。富家病院デイケアセンターの理学療法士の多田です。
今日は当デイケアに通う91歳の女性のOさんの話を紹介したいと思います。
Oさんの両足はむくんでいて、歩くときは手引きの介助が必要です。でもOさんはいつも「まだまだ歩けるよ」「立派な足でしょ」と、とてもポジティブです。
先日、いつものようにリハビリをしているときにOさんは言われました。
「この脚で空襲のとき火の海の中を逃げたんだから」
聞けばOさんは若いころ東京の神田に住んでいて空襲のあった夜に家を焼かれ焼夷弾が降るなか、赤ん坊を抱えて逃げたとのこと。
70年前の今頃、日本は太平洋戦争の真っただ中で東京では大空襲があり、Oさんの住んでいた地域は焼野原になったそうです。
僕が生まれる何十年も前からOさんの脚はとてもたいへんな時代をOさんと一緒に駆け抜けてきたのですね。むくんでいて歩く介助が必要になっても、何十年もOさんを支えてきたその脚は本当に立派な脚なのだと改めて感じました。
Oさん、これからもその立派な脚を大切にしていきましょうね。これからも一緒にリハビリがんばりましょう!