こんにちは
富家病院 臨床心理室 山本です
今年の夏は本当に暑い日々が続きましたが
いくらか暑さが和らいだでしょうか
少しずつ日が短くなっているのを感じて
秋の訪れを感じます
富家病院を退院して
お隣のサービス付き高齢者住宅メディカルホームに入居される
Aさん
退院予定の一時間前
病棟で大声をあげていると聞いて出動しました
よく話を聞くと
「おれは施設を見に行きたいんだ!」と
看護師は病院を空けるわけにもいかず困っているようです
ここは心理士の出番かもしれません
じゃあ一緒に行ってみましょうか!>と声をかけ
メディカルホームへ向かうことにしました
横顔はどこか緊張した表情
大声は、引っ越し前のプレッシャーのせいだったのかもしれませんね
すこしでも緊張をほぐそうと
<メディカルホームにはねこがいるんですよ>と声をかけると
「別に、ねこは好きじゃないよ」とつれない答え
でも、猫カフェの前に行くとしゃがみこんで猫に
「おいでおいで」と声をかけています
入居予定のお部屋にたどり着くと
自分の名前の表札があるのを確認して
「ああ、ここか」とやっと安心されたようです
お部屋のベッドに腰掛けて休憩していたところ
先程の猫がお部屋に遊びに来て
ベッドに飛び乗ってきました
猫をなでながら
「別に、嫌いなわけじゃないんだよな」と笑顔
入居前なのにもうお友達ができたみたいです
施設の看護師や介護長も声をかけてくれて安心したのか、一度病院に戻ることに
ナースステーションの前に腰かけて
忙しく働いている看護師たちを眺めています
<病棟とのお別れはさみしいですね>と声をかけると
「別に、さみしくないよ」と目を潤ませていました
Aさん、どう見てもさみしそうです!!
「別に」が口癖のチャーミングなAさんでした