あけましておめでとうございます。
富家病院 臨床心理室 山本 恵です。
例年より少し短いお正月休みも終わり、今日から仕事や学校が始まるという方も多いのではないでしょうか?
私からは昨年のお正月の思い出をご紹介させていただきます。
年始から出勤していた私
病気の影響で意思疎通が難しい患者さんにごあいさつに行きました。
文字盤や筆談での会話もむずかしく、せめて何か一緒に楽しめないか?と
iPadを持って…
一緒に”お正月アプリ”で福笑いなどを楽しんだ後、
自由に絵を描くのはどうかと提案しましたが、
絵を描くのはあまりお好きではないようで…
それでも一生懸命指で画面をなぞっていらっしゃいました。
「? もしかして、文字かもしれない!」
よく見ると画面には「あけまして おめでとう」という文字が並んでいました。
<今年もよろしくおねがいします!>と声をかけるとどこか満足そうな顔。
大急ぎで病棟のスタッフにも報告して、
新年から幸先いいね!と喜んだのを覚えています。
コミュニケーションが難しい患者さまと向かい合う時、
自分が日頃言葉にどれだけ頼っているか思い知らされます。
お互いもどかしいことも多いですが、あきらめずに色々な方法を
試して少しでもご本人のこころの世界に近づけたらと思っています。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。