こんにちは。臨床心理室の野村です。
本日は日頃の心温まるシーンを1つ、みなさんにご紹介します。
メディカルホームにご入居されているAさん。
病気の後遺症で身体が思うように動かないところがあります。
そんなAさんには大好きな息子さんがいらっしゃいます。
息子さんは毎週面会に来られ、Aさんと2人でドライブをすることが習慣となっています。
ある日Aさんとお話をしていると「歳をとると子供になるってよく言うけど本当だね」
とおっしゃったので理由を尋ねると、
「ご飯のときはエプロンを持ってきてくれて…
ご飯をこぼしたときは『俺が拾うから無理して取らなくていい』と叱られ…
なんだか今は私が子供みたい」
と笑顔で話されていました。
息子さんのことが大好きであるが故に、
世話になりっぱなしで申し訳ないと思う気持ちが募りますが
息子さんは『余計なことは考えなくていいんだよ。当然だから。』と頼もしい一言。
お別れの時はいつもエレベーターの前までAさんがお見送り。
エレベーターが来ると、ほんの少し手をつなぎ、
息子さんが『じゃあな。また来るから。』と。
見送った後、Aさんは嬉しそうにお部屋に戻っていきます。
Aさんと息子さんの何気ない日常は、互いを思いやる気持ちからできた、
かけがえのない日常だなぁと感じました。