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すてきなご夫婦2020年3月18日

こんにちは。

富家病院 臨床心理室の根生です。

今日はものわすれ外来”でお会いした素敵なご夫婦のお話をご紹介しようと思います。
重度の短期記憶障害がある78歳の女性キヨミさん(仮名)。

その他にもできないことが増えているのですが、とても穏やかに生活されています。

旦那さんに生活の様子を伺うと、

「同じことを何度も何度も聞いてきますよ。1分前のことも忘れちゃうしね」とのこと。

普通なら、このあと「何度も何度も聞かれるとこっちもイライラしちゃってさ!!つい、怒ちゃうよね」

と続くことが多いんです。無理もないことです。

仮にそうだった場合、怒られた患者さんも不快な気分にって怒り出して、夫婦喧嘩になってしまいます。
が、この旦那さんは違いました。

「テレビで認知症の人が『認知症になると、言いたいことがあっても、

さっき同じことを言ったかもしれないと不安になるんだ。

すると、だんだん言いたいことも言えなくなってくるんだ』って語っていたんです。

だから、妻には、何でも聞いていいよ、何回だって聞いていいんだよ、って言ってるんです」

と話されました。そんな旦那さんだからでしょうか、

キヨミさんは診察時に「この人(旦那さん)にまかせておけば大丈夫ですよ。なんの心配もしてませんよ」

と安心した様子でした。

僕も奥さんを大事にしよ~っと、と思いました。

カテゴリー:富家病院

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