富家病院 透析室看護師 清水です。
今日は患者のSさんとタイマーのお話です。
「ピピピピピピピッ」
タイマーが鳴ると
Sさんの声が響きます。
「看護婦さーん 体交ですよ」
タイマーをセットし最低30分に1回は
体交を行っているSさん。
体交の時間を書いた紙をTVにぶら下げてもらい
「次は○○時ね」と言って眺めています。
そう
透析中のSさんの気晴らしはTVと体交なのです。
Ns 「どっち向きますか?」
Sさん 「今度は反対、右に向く」
体の向きを希望通りに整えると
満足そうな表情を浮かべられます。
自分で自分の体の向きをかえられない辛さ
私自身
透析患者さんの気持ちを知りたいと
以前患者体験をしたことがあります。
実際に17Gの針を留置し3時間ベッドに横になりました。
横になれるのだから楽だろうと思っていましたが
始まってすぐにこれは大変なことだと気付きました。
まず腕はあまり動かさず
伸ばしていなければならない。
そうしないと
透析器械のアラームが鳴り透析できないことになるからです。
(この時実際は透析していませんが・・・)
体の向きをかえるのも同様です。
起き上がってはいけない
腕は伸ばしていなければならない等々制限の多いこと
これを透析が終わる3~4時間もの間
続けていなければならないと思うと
患者さんがいかに大変なのかがわかります。
Sさんの
体交が待ち遠しい気持ちもわかります。
自分だったらと想像し
できるだけ患者さんが 安楽に透析治療が受けられるよう
かかわっていきたいです。