こんにちは。臨床心理室の山田です。
ようやく暖かい日が増え過ごしやすくなってきましたね。
さて、今回は先日お会いした80代女性Aさんとお話しをご紹介させていただきます。
Aさんはお話好きでとても活発な方です。お洋服や茶道、
野球など好きなことなら何時間でもお話できるくらいです。
自分の話だけではなくご家族やご友人のお話もよくしてくださりいつも
楽しく聞かせていただいているのですが、先日お部屋にお邪魔した時、
「もうあたし死んでもいいの」とAさん。
ここ最近はちょっとずつご飯の量は減っていたし、
お部屋にいる時間が長くなっていたし、透析も頑張っている方だったので、
疲れちゃったかなあ、しんどい思いをしているんだろうなあ、
それとも何かショックな出来事があったのかなあそれとも…
と色々と思いを馳せていたところ、まさかの一言。
「昨日ねえ、大谷翔平に抱っこしてもらう夢をみたの。
大きな手でね抱っこしてもらってね、もう幸せで幸せで。もう死んでもいいわあと思ってねえ」
Aさんは満面の笑みでお話されています。
よくみるとベッドサイドには大谷翔平選手が大々的に取り上げられている新聞や雑誌の切り抜きが!!!
端っこが折れないようにしっかりファイルに挟まれています。
そっちの意味だったかー!!と思わず笑ってしまいました笑
大谷翔平選手の大ファンであるAさん。
抱っこなんてされたらそりゃ「死んでもいい」くらい幸せですよねえ。
とっても幸せそうに語るAさんを見てなんだか幸せをおすそわけしてもらったような気持ちになりました。
言葉って表面上だけじゃどんな意味をもっているのかわからないですよね。
今回のAさんのようにこちらが思ってもないようなことが
隠れていることはよくあるんじゃないかと思います。
患者様と接する上で、その言葉の裏には何が隠れているのか??
を考えることはとっても大事なことなんだろうなあと改めて感じたエピソードでした!