こんにちは。臨床心理室の寺上です。
私たち心理士は関連施設に訪問し、アートセラピーという作品作りの会を担当させていた
だいております。
先日訪問した特別養護老人ホームで、参加されていたAさんとBさんの心和むエピソード
をお話したいと思います。
Aさんは、自発的に話すことが少なく、表情もあまり変わらない落ち着いた方です。
Bさんは、耳が遠いのですが、笑顔が素敵でとても明るく、几帳面な方です。
AさんとBさんは隣に座っていても、会話をすることはほとんどありません。
しかし、時々、お互いの顔を見て、微笑み合うことがあります。言葉にしなくても、お互
いの作品をみて「素敵な作品ね」と言い合っているようで、その姿を見て、とても心が和
みました。
また、この日のテーマは「ちぎり絵」でした。
梅雨をイメージしたあじさいの台紙に、色染めした和紙をちぎって貼りつけていきます。
最初は真っ白だった紫陽花が、とても鮮やかな紫陽花になりました。
作品作りでは、皆さん同じような手順で作成していても、人それぞれ異なる作品が出来上
がるため、私も楽しませていただいております。
参加される方がアートセラピーに参加してよかったと思えるような時間にできるよう、今
後も頑張っていきたいと思います。