“世界中 家またビルはあるけれど 愛するわが家は ただひとつだけ”
こんにちは。富家病院 透析室の看護師 林(温)です。
大井苑に入居されて4年になるN様。
若い頃からの習慣もあり、明け方近くになるまでずっと起きているそうです。
「空が明るくなる頃、やっと眠くなるの…」
と透析室の3時間も入眠されていることが多いです。
「夜は眠れないからね、ずっと折り紙を折っていたの。でもね、今は
手が動かなくなってきちゃったからね、短歌を作っているの。」
「今まで沢山(短歌を)作ったのだけどね、もう忘れちゃった…。
でも、この歌はすごく良くできたから覚えているの。」
そう言って、ベッドに横になりながら諳(そら)んじてくれたのが
冒頭の短歌です。(N様にブログ掲載の許可をいただきました)
31文字に込められたわが家への思い。
望郷の思いが募る夜明け前の大井苑、N様が優しい夢をみていますように。