ホーム > ナラティブブログ > 富家リハビリセンター川越 > 失語症グループのある日あるとき「握手の意味」 

失語症グループのある日あるとき「握手の意味」 2017年1月31日

富家リハビリセンター川越 言語聴覚士の山口礼子です。

 

Bさんは

思うようにすらすら話せないのですが

グループの中で

いつもご自分の考えをはっきり出され

STや介護士が ちょっと違う意見を出そうものなら

「なんだよ!」と大きな声で威嚇されます。

 

しかし

グループの中では

全部の人が喜んで参加しているかどうか

ということに常に気を配っています。

しゃしん1

野菜の収穫  [H28.10]

 

ことばのビンゴゲームでは

字を書くのが苦手な方の代筆をしたり

展示物の制作では

一人一人が熱心に仕事にかかっているのを

みると満足そうに≪これでいいんだ≫と

うなずいていらっしゃいます。

 

 

これまで何回も川越市の友の会に

参加させていただきましたが

失語症のご本人が会長で

会を進行してゆかれるのをみて

私達のところもいつかはこういうグループになるといいな

という夢をもっていました。

それが今実現し始めていると感じます。

 

Bさんは

ご自分が送迎車によばれてお帰りになるとき

さりげなく一人一人の方に近寄り

何かおっしゃりながら

その方の手を両手で握りしめ振りながら

あいさつをされます。

握られた方は

びっくりして

それから二人で何か通じ合った

という様子で別れて行きます。

あの握手はなんだろう。

 

舞台が終わった時

主役の俳優さんがひとり一人と握手して去ってゆく

そんな場面を想像してしまいました。

そして

遠藤先生が失語症ライブでおっしゃっていた言葉が

重なります。

「一人一人が主役」そんなグループが生まれ始めています。

しゃしん2

朝の司会者に「やったね!と握手[29.1]

最新記事

カテゴリー別一覧

月別一覧