こんにちは。メディカルホーム苗間の介護士・恩田雄一朗です。
ここのところ、気温の上昇とともに湿気交じりの地面の香りが漂う頃となってきましたね。少し動くと汗がじわりと伝い
天気も不安定な様子が見られ出勤時の雨具が欠かせない今日この頃です。
さて、今日は雨上がりの苗間の午後に入居者様と交わしたやり取りをお届けしようと思います。
トントン(居室のドアのノック音)、私「Kさんお邪魔します。」
Kさん:「どなた?んん~(目を細めて)もう少しそばに来て下さる?」※基本的にベッドで過ごされる事が多い方です。
私:「はい・・・」そっと近寄る私・・・(笑)
Kさん:「あらぁ・・恩田さん」「なんだかウトウトしちゃったわよ・・・」「時に何か御用?」
私:「洗濯物が出来上がったのでお届けに参りました。」「後はKさんのお顔を拝見に(笑)」
Kさん:「やだもう、嬉しいこと言う~(微笑)」「それはそうと洗濯物、天気が悪いから乾きが悪かったんじゃない?」
私:「いえ、乾燥機のおかげで洗濯物は問題なく乾きましたし、それに午前中の雨はあがって雲間から少し日差しも見えてますよ」
Kさん:「あらそう。何時の間にか雨、上がったのね。」「ここのところ、身体中、痛いところ多くて寝てばかりだから時間の感覚も鈍ってきちゃって・・・」
私:「分からない事があれば何でも聞いてくださいね」「痛い所などあれば遠慮せずにすぐに呼んで頂いて大丈夫ですよ」「くれぐれも我慢しないで下さい」
Kさん:「・・・」「なんだか昔に看護助手してた時の事を思い出すわね。」「それこそ梅雨のじとじとした時でも夏の暑い日でも
いろんな患者さんに寄り添った時期があったの」「あなたみたいに知識も何もなかったけどただ直向きだったわね」
私:「そういえばKさんにそんな過去があったって以前、聞きましたよね。」
Kさん:「あなたを見ていると思い出すのよ」「人の痛い所を感じて寄り添って親身に対応して・・・」
私:「そうですか・・・褒めて頂けているなら励みになります」
Kさん:「これからも素敵な介護さんでいて下さいね」
私:「可能な限り頑張ります(笑)」
Kさん:「頼んだわよぉ(笑)」
ひとしきり談笑を終えた私は、挨拶をしてKさんの居室を後にしたのでした。
介護とは看護とはどういったものであるべきなのか・・・
その答えが一つではないとしても常日頃のこういったさりげない瞬間にほんの少しの配慮、接遇などが深く関わっているのかもしれません。
今回のKさんとの何気ないコミュニケーションから我々、職員の言葉のマジックによって
入居者様の気持ちがより良いものに変わるかどうかがかかっているのだな・・・とつくづく実感しました。
これからも日々、研鑽に努めて・・・人から求められ・・・いるだけでその場の雰囲気が和む様な・・・介護士でありたいと思います。
Kさん・・・
貴方が下さった数々の励ましの言葉や思いやりの精神は今後も心の片隅に大事に取っておきますね!
ほんの一時でしたが、内緒で一緒に飲んだコーヒー牛乳の味、忘れません。
かけがえのない時間を下さってありがとうございました。