こんにちは、富家病院栄養科の飯利です。
すごい猛暑だったり、台風がきたりと過ごすのが大変な日もありましたが
体調等崩さず変わらずお過ごしでしょうか(^^)
皆さんは「ナラティブ・ホスピタル」という本をご存知でしょうか。
素敵な内容が書かれているので、今日はその本の一部をご紹介させて頂きたいと思います。
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自力で満足に動けず、しゃべることすらできない方に、スタッフ達毎日何らかのケアを続けます。しかし、相手からの反応が薄ければ、「何のためにこんなことをしているのか」という思いはどうしても強くなってしまう。勢い、意識していなくても、ケアをないがしろにしてしまう気持ちも生まれてきてしまうでしょう。
でも、その人に思い入れがあれば、話は変わってきます。
好意があれば、つい自分に言い訳をして手を抜いてしまいがちな大変な仕事・面倒な作業でも、頑張ろうと思えます。
ナラティブとは、現場スタッフからそういう心境を引き出して、より気持ちの良いケア体制(雰囲気)をつくるための努力なのです。慢性期医療の現場でつい失われがちな、真摯さを思い出すために、必要なことなのです。
家族や愛する人の苦しみには自分の胸も痛くなるのが人間です。そういう心境を一人ひとりの患者・入居者に持つことができれば、できるだけ丁寧にケアしよう、できるだけ苦しくない方法を選択しよう、という気持ちが芽生えるし、ひと手間かけてでも、少しでも楽で気持ちよいだろう方法を当たり前のように選択する心持ちになることができます。医療人としてのホスピタリティ(もてなしの心)を、常に思い出すことができるようになるわけです。
ナラティブというアプローチは、つまり、業務改善のためのツールなのではなく、医療提供者が、本当に患者・入居者の立場に立って仕事をするためのよりどころ、仕事の意味に気づくためのきっかけづくりなのだといえるでしょう。
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病院によっていろいろな考え方や想いがあると思います。
入院している患者様やご家族にもいろいろな考え方や想いがあると思います。
そんな想いに管理栄養士として、いちスタッフとして関わっていけたらなと感じました。